恩師の最終講義〜壬生の花田植え〜
![片桐先生](https://static.wixstatic.com/media/d14d79_d2dced277d1c449482a4982ca364fd16~mv2_d_4032_3024_s_4_2.jpg/v1/fill/w_980,h_735,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/d14d79_d2dced277d1c449482a4982ca364fd16~mv2_d_4032_3024_s_4_2.jpg)
恩師、片桐先生の最終講義で久しぶりに母校に行ってまいりました
![](https://static.wixstatic.com/media/d14d79_89619c907a1f4d05b5077caa672f090e~mv2_d_4032_3024_s_4_2.jpg/v1/fill/w_980,h_735,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/d14d79_89619c907a1f4d05b5077caa672f090e~mv2_d_4032_3024_s_4_2.jpg)
大学生の頃の私は「早くアメリカ、行きたい!」で頭がいっぱい!
正直、片桐先生を慕っても邦楽を研究、勉強ということ自体、興味、関心、やる気なし!
それでも片桐先生の授業&テストはわかりやすく簡単で本当に楽!
「壬生の花田植」については検索していただければ詳細はいくらでも出ますので
検索に出てこない切り口で書いてみます
片桐先生とは高校生の時、大学受験のお勉強を始めた頃から
「楽書購読」と「論文指導」を教えていただいてました
「あなたはうちの大学以外のどこか受験していないの?
あなたみたいな優秀な学生がうちの大学に入ってきても物足りないんじゃない?」
毎回、レッスンの終わりにそう問われて私は「……」
入学後、片桐先生のご心配は見事、的中!
学年トップの座をめぐる小競り合いを「くだらない」と早々に見切りをつけ
北米へ行くことにして、あっけなく退学…
その時、片桐先生も指導教官だった学長(当時)も誰も私を止めませんでした…
でも、音大に腰掛けしたことは無駄ではなく、音大のM先生の弟がブラウン大学の教授だったご縁で
留学前にブラウン大学ジャズバンドと音大のウィンドアンサンブルのジョイントリサイタルもあり
ブラウンの学寮で私のお部屋に家電を搬入してくれたのはジャズバンドのみんなでした!
学寮のラウンジのピアノが古く手入れが行き届いていないので「これではとてもお勉強にならない!」と
堂々と交渉した相手もM先生の弟!
気前よくピアノのある教室をある意味独占使用できるように計らっていただきました
にもかかわらず、諸般の事情によりブラウン大学にも長居できず、泣く泣く広島に帰り、平謝りで再入学
その再入学のときもあっさり戻りました(今、思うととんでもなくわがまま!)
片桐先生は「うちの大学のメリット」という発想が皆無で
私のことはこんな風におっしゃっていました
「うちの大学はね、『花嫁学校』みたいなものでとても学問をする場ではないから
本気で研究したいならもっといい大学に進んだほうがいいんじゃないの?」
↑
実は私自身も父の許しさえ出れば別の大学を受験するつもりで万全に備えていました
でも、別の大学の方が本命だと言ってしまうと父が叔父を味方につけて猛反対すると思って
黙って父の心が溶けるのを待ってました
ついに父の許しは出ず、片桐先生も音大でまた会えることを喜んでくださる一方
「やる気も能力もあるのにもったいない…」←これを率直に言えちゃうところが片桐先生のお優しさ
中退、再入学、飛び級…一筋縄ではいかなかった私の大学生活…
(この学歴を日本社会の多くは「傷」「訳あり」とみなしますが私自身は「選択」だと考えます)
最終講義の後の懇親会で「自分が何期生か?」ということすらわからない始末…
大学という組織自体に今だに「家元制」の余韻が色濃く漂う中(私はこれが苦手…)
特に音楽の世界は師弟関係が厳しいのに私ほどわがままが許された学生もめずらしいかも!?
それは片桐先生は言うまでもなく、指導教官だった当時の学長、学科の先生方が「お優しかったから」
これに尽きます
そこが「ミッションスクール」の強みかもしれません
壬生の花田植の魅力
・規律性よりもランダム
・ぴったり揃うことよりいささかのズレがあるところ(不即不離!いかにも邦楽っぽい!)
・規則的より即興性(=意外!面白い!)
・無理な統一より個々の相違を尊重し、対等な関係性を保つ(例;楽団同士が)
・よそとは違う(=いいこと!)
↑
あれ?これ最近、頻繁に耳にするし、話題にしますよね?
「多様性」「ダイバーシティー」は何も今に始まったことではなく
壬生の花田植の頃から静かにそう言う文化はあったのですね!
【余談】
ジューンブライドに憧れるみなさまに朗報です!
6月と言えば日本は梅雨ですが6月第1週の日曜日はここ40年近く雨が降ったことがないらしい(広島県)
6月第1週の日曜日に壬生の花田植のフィールドワークを長年、続けていらっしゃった
片桐先生からのコアな情報です!
ご参考までに!
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